Title

Disc1

1. Falling Gracefully

vocal: Gine Gaustad Anderssen

2. Clairvoyance

3. The Dry Cleaner From Des Moines

vocal: Minako 'mooki' Obata

4. Cazuma's Walk

5. E Preciso Perdoar(And I need to forgive)

vocal: Iuko Maeda

6. Reason(for Naoto)

7. Lush Life

vocal: Minako 'mooki' Obata

Disc 2

1. Hysj, kan du høre gresset gro?
(Hush, can you hear the grass grow?)

vocal: Gine Gaustad Anderssen

2. Strawberry Fields Forever

3. Koropokkur Leaps

4. 置く石(placing stones)

vocal: Mariko 'makoring' Takase

5. crimson thread

vocals: Gine,Iuko, mooki & makoring

6. Casa(Home)

vocal: Iuko Maeda

7.Across The Universe

Liner Notes

Disc1

1. Falling Gracefully

原作はベーシスト、スティーブ・スワローの名曲
「Falling Grace」。
ノルウェーの新星ギーネ・アンデルセンの歌唱が優
しく慈悲深い。
北欧の冷たく澄んだ夜空から舞い降りてくる優美な
“ひとひら”。 俊英・松本圭司のピアノが神々しい。
ソロ展開はトロンプ・ルイユの技法。
グルーヴはそのままにコード進行が加速する。
本アルバムを象徴する1曲

2. Clairvoyance

松本圭司の書き下ろし。「前作のアルバムからの流
れをくんだ作曲。
クラシカルなメロディーと、ジャズ、ブルースのミックス。
(松本)」
※前作 =『serendipity』Tomo'o Tsuruya's "jazz trYst"
(ZAZZY)
今回と同メンバーによるピアノ・トリオを主軸に、住友紀人
のエレクトリック・ウィンド・シンセサイザー(EWI)をフィー
チュアしたアルバム。
3拍子系の曲を基調としたアルバム。

3. The Dry Cleaner From Des Moines

「オリジナルはJoni Mitchellのアルバム『Mingus』に
収録されています。
賭博場で偶然出会った、やけにツイている男のエピ
ソードを語っている内容
なのですが、その絶妙な言葉の選択と饒舌なメロ
ディに、映像が開けるように
広がって、いつ歌っても、実際に私もその男に出
会ったような錯覚に陥ってしまいます。(mooki)」

4. Cazuma's Walk

1981年からスウェーデン在住、世界的にジャズシーン
で活躍する森泰人による作曲。素朴さと懐かしさ。
Good spirit.
「1985年1月生まれの長男・一真(Cazuma)が、まだ
幼かった頃に書いた曲。
1989年秋にピアニストのアンダーシュ・パーション
やギターのスタファン・ウイリアム・オルソン等と
録音はした事がありますが、これまで未発表の曲
です。(森)」

5. E Preciso Perdoar(And I need to forgive)

「裏切った相手を許さなくてはいけないのは分かっ
ているが、心の中はやるせなさと寂しさで、目に見
えない涙が溢れそうな心情を歌った名曲。
それにしてもポルトガル語の表現の深さ!
冒頭“暁(夜明け)が粉々に壊れる”で始まるが、
夜明け=希望、それが壊れると言う事でいきなりで
「裏切り」を示唆!深すぎる.........(前田)」

6. Reason(for Naoto)

「"Reason"...君と出逢って共に歩む。
その為にだけ僕は生まれて来たのかもしれない。
やがて僕の命の灯火が消え、君の近くから姿を消し
たその後も
君がたくさんの愛に包まれて永遠に幸せであります
ように。(住友)」

7. Lush Life

「甘く美しく時には切ない愛を歌ったジャズ・ス
タンダード曲が多い中で、愛への悲哀と皮肉、でも
愛を諦めきれない、この呑んだくれ人生の曲に20
代の頃、強い憧れを持っていました。今回、素晴ら
しいミュージシャンと共にこの曲を録音できたこ
とは、私にとってのマイルストーンとなるであろ
うと感じています。(mooki)」

Disc 2

1. Hysj, kan du høre gresset gro?
(Hush, can you hear the grass grow?)

「"Hush,can you hear the grass grow ?" この
曲は美しいノルウェイの子供の歌です。
自然や生き物に静かに耳を傾けてみよう、一番小さ
な生き物の音にも。ほら、草の育つ音さえ聞こえる
でしょう?アリの通り過ぎてゆく音、ミミズの笑い声が
聞こえる? この曲は私に存在(生きること)の大切さ、
そして互いに思いやる気持ち、寛容の精神の必要性を
おしえてくれる。私の庭はあなたの庭よ。
いつまでも、居たいだけいて。(Gine)」

2. Strawberry Fields Forever

「この曲のメロディーが奇数拍子にすんなりと当て
はまったので、このアレンジに。インド色も加えつつ。
(松本)」
これも前作同様、親しみのあるビートルズ・ナン
バーにこのプロジェクトが意欲的に取り組んだ作品。
かなり斬新な解釈!であると同時に、当時のビート
ルズの精神性を的確に反映したといえるアレンジ。

3. Koropokkur Leaps

「ハードな楽曲。ジョン・コルトレーンの ”ジャイアント・
ステップス" 的なメロディー、コードチェンジ。(松本)」
これも松本圭司の新曲。実際に演奏してみると '80年代の
ジャズ・フュージョンを彷彿とさせるようなアプローチに。
ドラムソロを含め、各人の即興演奏をふんだんに盛り込んだ。

4. 置く石(placing stones)

「ドラムはない。言葉がある。
言葉になりし心、心動かした何か。
限られるも美しき旋律に選ばれ、託されて。
その全てをただ、感じ、受け入れる、そこに命を削る。
カクゴしてしまったちっぽけな私に、ピアノが静か
に寄り添ってくれた。
声を伝っていくのは、思いか…魂か…
できるだけそのまま放たれてゆくよう、
透明でいたかったのです…歌うというよりも。
(makoring)」

5. crimson thread

クリムゾン・スレッド=深紅色の縫い糸。
人、時、場所を繋ぐ、様々に交差し張り巡らされた
強い絆。
“赤い糸”のようにか細く弱々しいものではなく、
幾重にも糾(あざな)われ、血で染まった命綱。
大切なひととの深い結びつき。
遠く離れていても、たとえ今は会えなくても、
紅い縫糸はこの先も太く 綿々と繋がってゆく。
センプレ。アルティー。オールウェイズ。いつも。

6. Casa(Home)

「原題は"HOME"という英題。ポルトガル語詩を付け
たので"CASA"とした。
魂が『在るべき所』に在り、心の眼を開いてさえい
れば、いかに周りが変化しょうとも、恐怖も痛みも
涙も寄りつかず、やがて愛と平和があなたの中で
爆発するだろう、という内容。
初めてこの曲を聞いた時に沸き上った感動をそのま
ま歌にした。(前田)」
住友紀人 作曲。

7.Across The Universe

「いろんなアレンジを考えた結果、原曲のイメージ
を崩さずに演奏するのがベストと分かり、この形に。
(松本)」 Home Universe 。母なる宇宙。
このバンドのサウンドを最も素直に表現したテイク。
穏やかに、そして豊かに過ぎてゆく時間。(もしこれが
宇宙の”最期”だったら...?)
こんなひとときを、ともに過ごしてみませんか?

self liner notes
鶴谷智生・責任編纂